麻生氏また妄言「韓国に金を貸しても返ってこないかも」

 日本の麻生太郎副総理兼財務相が10日、記者会見で「通貨スワップ(交換)を締結すれば、韓国に金を貸しても返ってこないかもしれない」などと発言した。

 時事通信によると、麻生氏はこの日、閣議後の記者会見で「(通貨スワップ協定交渉は)金だけの話じゃなく、信頼関係で成り立っている。信頼関係がなくなり、(交渉再開が)難しくなってきている」と述べた。

 麻生氏はさらに「(韓日の慰安婦合意という)約束が守られないのなら、貸した金も返ってこない。スワップなんかも守られないかもしれないという話になる」と続けた。

 麻生氏の発言は、2015年12月に成立した韓日の慰安婦合意の履行を韓国に求める中で飛び出した。釜山の日本総領事館前に設置された慰安婦被害者を象徴する「少女像」が韓日の外交摩擦に発展していることについて、記者たちからの質問に答える中での発言だった。

 しかし、記者たちとの公式な質疑応答の席で、韓国政府に金を踏み倒されるかのような発言をしたことは不適切だとの指摘も出ている。麻生氏は過去に何度も、帝国主義による侵略と支配を正当化する不適切な発言で物議を醸し「妄言製造機」「失言製造機」などと呼ばれている。

 昨年6月には北海道で行われた自民党の集会で、高齢者の消費が消極的なことに言及し「90歳になっても老後が心配とか、わけの分からないことを言っている人がテレビに出ていた。『いつまで生きているつもりなんだよ』と思いながら見ていた」と高齢者を侮辱した。

 14年12月には衆議院選挙の遊説で訪れた北海道で「高齢者が悪いようなイメージを作っている人がたくさんいるが、子どもを生まないのが問題」などと述べた。この発言は、子どもを生みたくても経済的負担や保育施設不足などのために生めない人たちの気持ちとあまりにかけ離れているとして批判が相次いだ。

 13年7月の講演でも、改憲の必要性について話した際、ナチス政権が憲法を無力化した手口を学ぼうという趣旨の発言で国際社会の非難を浴びた。03年6月には、日本による植民地支配時代の創氏改名について「朝鮮の人たちが望んだものだった」と発言し、批判された。

李錫雨(イ・ソクウ)記者
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